2020年 12月 22日

アンティークコインの活かし方②～資産保全ポートフォリオの組み方編～

はじめに

前回の記事ではアンティークコインを用いた資産保全・資産運用を考えるとき、コインを①資産保全型②資産運用型③コレクション型の3分類にすることができるとお話しました。

今回は、実際にコインを持つ場合どのようなポートフォリオを組むべきなのか？という内容についてです。あくまで一つの考え方ではございますが、きっと皆さまのポートフォリオ形成のお役に立てる事と思います。

どうぞご一読くださいませ。

基本的な考え方～コインは分散して持つ！～

早速具体的な話になりますが、手元に1000万円ほどコインに替えられる資金があったとします。この資金をどのようなコインに変えるべきとお考えになるでしょうか。

1枚のコインを1000万円で購入するという選択肢を考えてみます。取得価格1000万円ともなれば、かなり状態の良い人気コインが手に入る価格帯になります。

しかしこの方法には懸念点があり、この1枚を市場に出すタイミングが来たとき、お手元に残るコインがなくなってしまいます。

お気に入りのアンティークコインに出会い、手に入れる機会に恵まれるかは巡り合わせに依るもので、それが市場に出回り難い高額コインとなればなおさらです。
次のコインを手にするまで、長い期間と多額のキャッシュを手にしておかなければならず、本来目的であった資産保全という役割を果たすのに少々難がある
かと思います。

そこで私どもがお薦めしたいポートフォリオは、500万円程度のコインを1枚。残りの資金で200～300万円のコイン2枚購入し、資産保全として所有する形です。
このポートフォリオのメリットは、複数枚のコインを所有しておくことで資産保全においてもコレクションとしても「柔軟性」が出てくる点にあります。

資産保全の観点では、複数枚のコインを所有しておくことで取れる「選択肢」が増えます。
例えばコインを3枚所有していて、いずれかのコインに値上がりが生じた時には利益化を検討することができ、コインをキャッシュに戻したい時には必要な額に合わせてコインを選ぶこともできます。

またコレクション的観点では、新たに手に入れたいコインが出てきたとき、コレクター同士のコイン交換や手元のコイン1枚を売却したお金でお目当てのコインを手に入れる、などの柔軟性も出てきます。

いかがでしょうか。コインの分類を踏まえた使い分けを念頭に置くことで、資産運用・資産活用、そしてコレクションとして活きるアンティークコインの持ち方ができます。