第3回フランス パリ万国博覧会

 

普仏戦争からのフランスの復興を祝して開催され、36ヶ国が参加し会期中に1616万人が来場しました。

フランスは普仏戦争で1871年にプロイセン(ドイツ)に敗北し、

アルザス=ロレーヌ地方を割譲、50億フランもの賠償金を支払った敗戦国であったため

この万博で、フランスに成立した第三共和政を世界に宣伝し、フランスが再び文化の中心として復活したことを誇示する目的があったため

一段と豪華絢爛に執り行われました。

 

会場は、前回のパリ万博の会場となったシャン・ド・マルスに加え、トロカデロの丘まで拡張されました。

シャン・ド・マルスには長さ760メートル、幅350メートルの長方形の展示会場が建造され、

トロカデロの丘には中央のホールから左右に円弧を描いて伸びる翼廊を持つトロカデロ宮殿が建てられました。

 

前回の万博よりも更に強く科学技術と芸術が結び付けられ、

トロカデロの会場内には電車が走り、セーヌ川から汲み上げた水によって4つの噴水が造られています。

この水は、機械館の床に通してクーラーとしても使われました。

 

アレクサンダー・グラハム・ベルの電話機やトーマス・エジソンの蓄音機、自動車が出品されるなど、

当時の各国の発明品が所狭しと並べられた他、

パリの美術界でジャポニスムが沸き起こっていた時期に重なり、日本からの出品は前回に引き続き印象派絵画に影響を与えました。

 

そんな第3回パリ万博を記念して鋳造されたコインがこちら

1878年 第3回パリ万国博覧会記念 金メダル(MS64)

表面にはフランスの象徴・月桂冠を戴いたマリアンヌが、 

裏面には月桂冠を掲げる天使、そして万博会場の遠景が精細なデザインで描かれます。 

 

このメダルのデザインはNew York Consolidated Card Companyという会社で、

当時最も進んだ技術力を持ったトランプ会社に依るものです。 

 

直径約50㎜、84gという大型の金メダル。満足感が非常に高い1枚です。

 

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