エドワード8世のアンティークコインについて

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今回は弊社創立依頼絶大な人気を誇るエドワード8世とそのコインについてご紹介させていただきます。
彼にまつわるコインは造形美もさることながら、人物像が大変魅力的であることも人気の理由でございます。
エドワード8世にまつわる事柄をまとめましたのでご参考にしていただけますと幸いです。

 

エドワード8世について
先王ジョージ5世が1936年に崩御した後に、国王となったエドワード8世。
彼は皇太子時代に離婚歴のあるアメリカ人女性、ウォリス・シンプソンと恋仲となります。この時ウォリス自身は別の人物と再婚しており不倫状態でした。
当時のイギリス王室・政府では、「イングランド国教会の長たる英国王が、アメリカの離婚者と結婚してはならない」としてエドワードとウォリスの結婚を認めませんでした。結婚をするのであれば国王から退位するように勧告し、事実上二人が別れる様に仕向けます。

しかし王室と政府の思惑は外れ、エドワード8世はこれにあっさりと応じ、わずか325日の在位期間を終えて退位しました。エドワード8世は王室史上初、自らの意思で王位を退いた人物になります。

エドワード8世は、後にマドンナ監督作の映画「ウォリスとエドワード 英国王冠を賭けた恋」のテーマとして描かれるほど人気が高かった一方で、 その在位期間の短さ・退位の理由から、エドワード8世を描いた英国造幣局=ロイヤルミント製造コインは一般に存在しないとされていました。

そんな英国王室を震撼させたロマンスの主人公、エドワード8世のアンティークコインとその価値の推移をご紹介します。

 幻のソブリン金貨
在位期間が1年も満たず、退位理由も英国王室の意に反するものだったため、ロイヤルミント製造コインは一般に存在しないとされていましたが、実は無冠の肖像を描いた試作コインが製造されており、1970年代初頭に初めてその存在が確認されました。
現在、大英博物館をはじめとする博物館に4枚が収蔵され、市場には全く流通していませんでした。

しかし、2020年1月にエドワード8世のソブリン金貨(PR63CAM)が市場に出た時には、約1億5000万円の価格をつけ、業界を激震させました。

それを経て、2021年10月にモナコで開催されたMDC社によるヘリテージオークションにエドワード8世のソブリン金貨、今回はPR67UCAMのグレードが出品されたのです。

その希少性はさることながら保存状態の良さ、芸術性の高さが高評価に繋がり、英国貨幣史上最高落札値の約3億1000万円(諸手数料込み)という価格を付けたのです。一見とんでもない価格に見えますが、このレベルの希少コイン、人気さを考慮すると決して相場からかけ離れた金額ではありません。

そしてアンティークコインは1枚のオークション結果が、様々なコインに相互作用をもたらすことも面白みの一つです。
下記に紹介する、この幻のソブリン金貨をモチーフにしたシリーズのコインも、今回のオークション結果に作用され、徐々に市場価値を伸ばしております。

 彼のストーリーは多くの人々の心を打ったため各地の民間業者によって鋳造されたコインやメダルが存在しています。 これらのコインは「もしもエドワード8世のコインが作られていたら…」という背景で作られたことから、幻想のコイン=「ファンタジーコイン」と呼ばれています。
ファンタジーコインは流通用ではなく、発行元の造幣機関の遊び心で作成されたものですので、数多のデザインが存在しながらも、そのほとんどが銀や銅、その他の素材で作られています。

 希少性の高いエドワード8世ファンタジークラウン金貨
1936年銘 エドワード8世 ファンタジークラウン金貨 Hearn Issue(NGC/PF66 UCAM)
発行主はロンドンのコインディーラーだったGEOFFREY HEARN氏。
彼はコインを愛するあまりに、数多のファンタジークラウンを生み出した人物であり、このコインも多くのファンタジーコインが銀貨や銅貨である中、「金貨」となっています。
中々お目に掛かれない、価値ある逸品で、コレクションにも資産保全にも期待できる一枚なっております。

ご興味をお持ちいただけましたらまずはお気軽にお問い合わせくださいませ。