1746年 ジョージ2世 ”LIMA”5ギニー金貨(NGC/AU53)
<コインデータ>
名称:ジョージ2世 ”LIMA”5ギニー金貨
発行年: 1746年
発行国: イギリス
発行枚数:不明
NGC鑑定済み枚数:24枚
グレード:AU53
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<アンティークコイン概要>
1746年、ジョージ2世治世のイギリスで発行された5ギニー金貨です。
表面には月桂冠を戴いた英国王ジョージ2世の肖像と「LIMA」の刻印、
裏面には英国王室の象徴をあしらった紋章が描かれます。
アンティークコインの王道として人気の5ギニー金貨の中でも、ひときわ珍しく、人気のコインです。
33年に渡る在位期間の中で、ジョージ2世を描いたコインは4種類発行されています。ジョージ2世の肖像の下に「LIMA」と刻印されたこのコインは、ペルー・リマでスペインの船から奪取した金で鋳造したことを示すものです。
また、ジョージ2世の肖像は「オールドヘッド」と呼ばれる壮年期の横顔を描いており、威風堂々とした表情に、巻き髪の精彩さが目を惹くものになっています。
王道中の王道の5ギニー金貨の中でも特に希少性が高い1枚となれば、資産保全にも活躍してくれることでしょう。
もちろん、コレクションにもまずお薦めしたい1枚です。
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<”LIMA”に見る英国版大航海時代>
大航海時代と言えば15世紀~17世紀ごろにスペインやポルトガルが新天地を求めて世界に船出していった時代を指します。数多の困難に立ち向かい、未開の大地を切り開いて巨額の富を得る…
いかにもロマンあふれる時代で、この時流通したコインも高い人気を博しています。
一方、イギリスにも大航海時代と言える時期があり、このLIMAコインこそ、正にその生き証人なのです。
先述の通り、LIMAコインの原料となる金は、ペルー・リマ沖にてイギリス船がスペイン船を襲撃して入手したものです。
この時船団を率いていたのは英国海軍提督のジョージ・アンソンでした。
アンソンは1740年に1800人の船員と8席の船団を率いて英国を旅立ち、行く先々でスペインのガレオン船と交戦し、船を拿捕し、積み荷を手に入れながら太平洋を回って世界を回ります。
世界1周航海の末、アンソンはわずか180人の船員と巨万の富をただ1隻の船に積んでイギリスに帰還します。どこかで少し運命が違っていれば、LIMAコインの原料となった金も海底に沈んでいたかもしれません。
物語のような航海を越えてきた財宝が、今この時代に1枚のコインとして手のひらに在ることこそ、アンティークコインのロマンの粋といえます。
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